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ティル・ブレナー / "THE CHRISTMAS ALBUM" [Contemporary / Fusion]

Till Bronner_THE CHRISTMAS ALBUM

Artist :Till Brönner
Title : "THE CHRISTMAS ALBUM"
Release : 2007
Style : Adult Contemporary / Jazz (trumpet)

jazz度数・・・★★★☆☆ (3/5p)
お気に入り度数・・・ ※最高は5つ


 クリスマス・アルバムのご紹介第2弾は僕の大好きなアーティスト、ドイツ出身のトランペッター&ヴォーカリスト、ティル・ブレナーの最新作。フランク・マッコムニューヨーク・ヴォイセスイヴォンヌ・カッターフェルドクリス・ボッティ、ベルリン・ドイツ交響楽団など超豪華なゲストたちをフィーチャーして制作されたこのアルバムは、まるで一本の美しい映画のバックに流れるサントラのように、様々なクリスマスの光景を心の中に映し出してくれる。クリスマス&ニュー・イヤーがやって来る、心浮き立つ楽しい気持ちだけでなく、終わりゆく年のちょっとした淋しさ、せつなさをも織り込んだ、いかにもティルらしいスタイリッシュでハートフルな14編のショート・ストーリー。ただ甘いだけじゃなくって、ちょっぴりほろ苦さを感じさせるところがオトナ向け。もしもあなたが素敵なイヴを過ごしたくて、何か1枚クリスマス用のサウンドが必要で、そしてその選択に迷っているとしたら、僕は躊躇わずこのアルバムを薦めるだろう。



 今回は余計な前振り無しに以下曲紹介。


01. We Wish You A Merry Christmas / Joy To The World
(ウィ・ウィッシュ・ユー・ア・メリー・クリスマス~もろびとこぞりて) feat. ドイツ・ベルリン交響楽団

 先ずはティルがオープン・トランペットのソロ演奏でワン・コーラス目をを奏でて、ドイツ・ベルリン交響楽団による煌めく様なオーケストラ演奏がそれを引き継ぐ形でアルバムはスタート。これから始まるクリスマスのファンタジーが幕を開けるのを告げるかの様に重厚なファンファーレ。まさに映画のオープニングのようにドラマティックなオープニングだ。

02. White Christmas (ホワイト・クリスマス) vocal : ティル・ブレナー

 前曲のオーケストラの流れをそのまま繋いだストリングスに導かれる“ホワイト・クリスマス”はちょっぴりコードをいじってマイナー・モード。ティルの歌声が発せられた途端にムードはいつもの彼の作品のものへと見事に局面転換する。ここでのティルはチェット・ベイカーを思わせる、気怠くそっと呟くようなスタイルでのヴォーカルを披露。トランペットのサウンドもチェットのスタイルに合わせて(?)渋いミュート・サウンドで決めている。

03. Santa Claus Is Coming To Town (サンタが街にやってくる) feat. ニューヨーク・ヴォイセズ

 一転にして賑々しく明るいゴージャスなサウンドに乗って歌うはニューヨーク・ヴォイセス。80年代後半に当時、飛ぶ鳥も落とす勢いだったフュージョンの名門GRPレコードからデビューし、息の長い活動を続ける男女2声ずつの実力派コーラス・グループだ。ビッグ・バンド・スタイルとジャズ・コーラスとの絶妙なマリアージュを楽しむかの様に、ティルも一緒になって生き生きとしたプレイを聴かせてくれている。

04. Last Christmas (ラスト・クリスマス) vocal : ティル・ブレナー

 ライナーにあるティルのコメントによると、彼自身は大ヒットしたワムのこの曲にそれ程思い入れなど無かったのに、このクリスマス・プロジェクトの話を誰かにすると、決まって「“ラストクリスマス”は入っているのかい?」と尋ねられたそうだ。それ程までにみんなが大好きならば、と認識を改めてチャレンジしてみたのだとか。ちょっと軽めで爽やかなフュージョン・タッチにアレンジされ、南のリゾートで過ごすクリスマスを思わせる。ティルは前半囁く様なトーンでフリューゲル・ホーンをプレイし、後半では歌も披露。

05. Silent Night (きよしこの夜) feat. ドイツ・ベルリン交響楽団

 潮風薫る南の楽園から、音もなく深々と雪降り積もるドイツの森へ一気に移動するかのように、またもや場面は大きく転換。ドイツ・ベルリン交響楽団が再びドラマティックで壮麗なオーケストラ・サウンドを響かせ、それをバックにティルが美しく端正なソロ演奏を聴かせてくれる。9歳でトランペットを始め、年少の内からドイツ・クラッシック界とジャズ界の双方から高い評価を得て来たティルだけど、やっぱりオーケストラでの演奏は格別の様だ。このジャンルに対しては常に多大なる敬意を以て接している。僕が普段あまり見せないこの一面を表に出す時は、とても慎重にするんだ、とはティル自身の言葉。

06. What Are You Doing New Year's Eve
(ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・ニュー・イヤーズ・イヴ) feat. フランク・マッコム

 大晦日にこれから始まる恋の行方を占うと云う内容の甘~いラブ・ソングはフランク・レッサー作の大名曲。今年の夏、マーカス・ミラーに帯同して東京JAZZにも出演していたソウルフルなヴォーカリスト、フランク・マッコムをヴォーカリストにフィーチャーして、スウィートかつジェントルなR&Bバラッドに仕上げられている。

07. Better Than Christmas (ベター・ザン・クリスマス) feat. イヴォンヌ・カッターフェルド

 ドイツ・ポピュラー・ソング界の歌姫と云われるイヴォンヌ・カッターフェルドの清々しい歌声が美しいこの曲は、意外な事にLAフュージョン界の古株、僕も10代のころから大好きなキーボード・プレイヤー、ドン・グルーシンと彼の最近の音楽パートナー、ナタリー・レーン(ドンのDVD作品『THE HANG』では共同プロデュースをこなし、ヴォーカリストとしても参加)、リチャード・ルドルフの共作ナンバー。どうやら今回が録音された最初の機会の模様。ドンとティルに接点が有るなんて知らなかったけど、数年前に知り合った二人は今ではとても親しい間柄の友人になったそうだ。ティルはこの曲を得て、ごく自然にイヴォンヌの声が頭に浮かび、彼女が歌ってくれないのならこの曲を諦めようとまで思っていたとか。繰り返し聴いていると、心が綺麗に洗われていく様な心地のする彼女の歌声に、ティルがどうしてもイヴォンヌに歌わせたかったその理由が、何だか僕にも分かってきた様な気がする。

08. Notes On Snow (ノーツ・オン・スノウ) feat. クリス・ボッティ&ドミニク・ミラー

 本作には2曲、ティルが新たに書き下ろした曲がレコーディングされていて、この曲はその内の1曲。ティルはこの曲をインストゥルメンタルで誰かとデュエットしたいと考え、白羽の矢を立てたのが彼と同じくトランペッターとして活躍し、アメリカで絶大な人気を誇るクリス・ボッティ。ついに独米のイケメン・トランペッターの直接対決実現!と、これには当然ファンの注目も集まる。しかし、そんな外野のいきりたった思をサラリとかわすかのように、二人が奏でるその調べは、ただ静かに暮れてゆく夕日のように、ひたすら美しく叙情的。ちなみに二人の音色の区別が簡単に付くようにとの配慮から、ティルがミュート、クリスがオープンでプレイ。ドミニク・ミラーのギターがメランコリックなアクセントになっていて、これまた素敵な音色なんだな。

09. Winter Wonderland (ウィンター・ワンダーランド) feat. スティーヴィー・ウッズ

 この曲でリード・ヴォーカルを執ってるスティーヴィー・ウッズ(Stevie Woods)って誰だ?。と思って調べてみたら、どうやら、なんと金澤トトロ師匠の著作『AOR LIGHT MELLOW』でも取り上げられている、未だにCD化されないBCM系AORの名盤『TAKE ME TO YOUR HEAVEN』(1982)を残したその人の模様。どうやら現在はドイツに暮らし、音楽家生活を続けているそうなのだ(おそらくそれだから接点が出来たんだろうね)。ソウルフルな渋い歌声はリラックスして余裕綽々。ここではオールド・ジャズ・スタイルにアレンジにしたクリスマスの大定番曲を取り上げ、くつろいだ愉快なムードで聴かせてくれている。

10. Moon River (ムーン・リヴァー)

 なんでこの曲がクリスマス・ソングに入るの?。きっと誰でもそう思うでしょう。なんでかって云えば、ティルが『ピンク・パンサー』のサウンド・トラックをクリスマスに買ったから、なんだって。でもさ、それって作者がヘンリー・マンシーニ繋がりってだけじゃん(苦笑)。要はティルにとってはマンシーニ・ナンバーはみんなクリスマスの頃の音に聞こえちゃうってことなワケか?(^^;。

11. Nature Boy (ネイチャー・ボーイ) feat. キム・サンダース&ドン・グルーシン

 まったくタイプは違うのだけれど、この曲の作曲者であるドン・グルーシンの兄、デイヴ・グルーシンがその昔サントラを担当した映画、『ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』で“MY FUNNY VALENTINE”を歌ったミシェル・ファイファーの歌声を何故か思い出してしまったのは、センチメンタルなメロディー・ラインと憂いをたっぷり含んだようなキム・サンダースの声のせいだろうか。この曲はクリスマス・シーズンとは別段関係の無い内容の歌ではあるけれど、その一節に「一番素晴らしいのは、愛し、愛されていると実感すること」と云う詞があって、ティルはこれこそクリスマスに重要なメッセージなのだ、と説いている。

12. Christmas Is Never (クリスマス・イズ・ネヴァー) feat. カーティス・スタイガース

 年末と云うのは、その年がもうじきに終わると云うこと。「終わり」と云うことには、何かしらの寂しさも必ずついて回るものとティルが語っているように、クリスマスは楽しくて浮き浮きすることばかりが全てじゃない。そんな気持ちを歌にした、今作もう1曲の書き下ろし。訥々とした飾り気のないピアノをバックに、彼が長年ファンだと云うカーティス・スタイガースがこれまた飾り気のない朴訥とした渋い喉を聴かせる。

13. Auld Lang Syne (蛍の光) feat. ドイツ・ベルリン交響楽団

 この曲はだれでも知っているでしょう。余計な説明は要らないよね。ただひたすら、ゆったりと胸に染み入るようなティルの美しいトランペットの音色に酔って頂きたいものです。

14. LET IT SNOW, LET IT SNOW, LET IT SNOW (レット・イット・スノウ )※ボーナス・トラック

 の季節、のBGMにはもちろんのこと、当然ににどうぞ。

 それではみなさん、merry Christmas!






ザ・クリスマス・アルバム

ザ・クリスマス・アルバム

  • アーティスト: ティル・ブレナー, キム・サンダース, カーティス・スタイガース, ニューヨーク・ヴォイセズ, フランク・マッコム, イヴォンヌ・カッターフェルド, スティーヴィー・ウッズ, フランク・カステニアー, ベルリン・ドイツ交響楽団, クリス・ボッティ, ドン・グルーシン
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
  • 発売日: 2007/11/14
  • メディア: CD



01. We Wish You A Merry Christmas / Joy To The World
( feat. Deutsches Symphonie Orchester Berlin ) 2:00
02. White Christmas ( vocal : Till Bronner ) 4:41
03. Santa Claus Is Coming To Town ( vocals : NEW YORK VOICES ) 3:50
04. Last Christmas 4:40
05. Silent Night ( feat. Deutsches Symphonie Orchester Berlin ) 5:51
06. What Are You Doing New Years Eve ( vocal: Frank McComb ) 5:47
07. Better Than Christmas ( vocal: Yvonne Catterfeld ) 3:54
08. Notes On Snow ( trumpets: Till Brnner & Chris Botti / guitar: Dominic Miller ) 6:44
09. Winter Wonderland ( vocal: Stevie Woods ) 3:07
10. Moon River 3:54
11. Nature Boy ( vocal: Kim Sanders / piano: Don Grusin ) 6:04
12. Christmas Is Never ( vocal: Curtis Stigers ) 3:17
13. Auld Lang Syne ( feat. Deutsches Symphonie Orchester Berlin ) 5:18
14. Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow 3:14

Produced by Till Brönner & Christian von Kaphengst

試聴はこちら↓にて可能です
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2622867




過去のティル・ブレナー関連記事

ティル・ブレナー / 穏やかなハンサムガイは赤ワインの味わい
http://ilsale.blog55.fc2.com/blog-entry-27.html

ティル・ブレナー / "OCEANA"
http://ilsale.blog55.fc2.com/blog-entry-9.html




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